産業廃棄物の排出事業者は、廃棄物処理法を遵守しつつ、排出された産業廃棄物を正確に管理・処理していかなければなりません。煩雑な作業も決して少なくはありませんが、そのような時に強い味方となってくれるのが「JWNET」です。今回は、JWNETの概要や仕組みについて、詳しく解説します。
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紙マニフェスト×電子マニフェスト徹底比較
電子マニフェストの導入を検討している産廃担当者社の方向けに、概要やメリットについて詳しく解説します。
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01JWNETとは
JWNETとは、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが運営する、電子マニフェストシステムのことです。産業廃棄物の処分や収集運搬を外部に委託する場合、マニフェストを発行し、その処理が正しく行われたことを確認しなければなりません(マニフェスト制度)。そのマニフェストを電子化し、ネットワーク上でやり取りできるようにしたものがJWNETであり、電子マニフェストを利用する場合には、JWNETへの加入が必須となります。
マニフェスト制度
マニフェスト制度とは、産業廃棄物の排出事業者がマニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行し、産業廃棄物と一緒に流通させることで、産業廃棄物に関する正しい情報の伝達と適正な処理の把握を行うための制度のことです。マニフェスト発行は排出事業者の義務であり、必ず対応しなければなりません。
電子マニフェスト制度
電子マニフェスト制度とは、煩雑になりがちだったマニフェスト業務効率化を図るために導入された制度です。マニフェスト情報を電子化し、情報処理センターを介してネットワーク上でやりとりすることによって、スムーズかつ効率的な運用と管理を実現するものです。電子マニフェストを利用するためには、日本廃棄物処理振興センターが管理・運営するJWNETへ加入する必要があります。
情報処理センターの主な業務
電子マニフェストシステムは、日本産業廃棄物処理振興センターが情報処理センターとなり、その管理・運営を行っています。情報処理センターでは、登録された電子マニフェスト情報の保存や、都道府県・政令市への電子マニフェストの登録・報告状況の報告等を行っています。
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02JWNETのシステムについて
ここからは、JWNETの仕組みや機能について解説していきます。
JWNETの仕組み
JWNETでは、産業廃棄物に関わる排出事業者、収集運搬事業者、処分業者の3者それぞれが、ネットワークを介して相互にやりとりを行い、産業廃棄物の処理状況を確認します。従来の紙の場合、手書きによる記載ミスや郵送によるタイムラグ、マニフェストの保管・管理など、さまざまな課題がありました。しかし、こうしたマニフェスト情報の交換が情報処理センターを介して瞬時に行われることで、マニフェストの運用・管理におけるコストを大幅に削減することができます。
JWNETの検索機能
JWNETには加入している事業者の検索機能が備わっており、そこから特定の業者を検索することができます。電子マニフェストを利用する場合、関係する事業者すべてがJWNETに加入している必要があるため、加入している事業者の中から委託先を探す、といったことも可能です。
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03JWNET加入方法
JWNETに加入する場合、日本廃棄物処理振興センターに対して加入手続きを行い、通常2営業日程度で利用開始できます。手続きは、Web申込みフォームから進めることができ、最初に担当者氏名とメールアドレスを登録することで仮申込が行われます。そこで発行されるID/PASSを用いて本登録用ページにログインします。必要事項を記入した上で「加入申込申請」を行えば、翌営業日に「加入手続完了のお知らせ」がメール届き、そこに記載されている加入者番号とパスワードを利用することで、JWNETにログインできるようになります。
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