株式会社フジムラ
時間も手間も短縮され、とにかく締結までのスピードが速くなりました
今回は東京都江戸川区の総合解体業者、株式会社フジムラ様へお伺いしました。
株式会社フジムラ様は、昭和55年の設立以来、地域に根ざした企業活動をおこないながら「妻や子が一つの願い父の無事」のスローガンで、豊かな自然と住みやすい社会の創造に取り組まれています。
2020年東京五輪のメイン会場として建て替えられる、旧国立競技場の北工区解体工事を落札され、昨年、無事故無災害で無事工事を終了されました。
旧国立競技場解体工事に向けての体制づくりの一環としてご導入頂きました、電子マニフェストWebサービス「e-reverse.com」と電子委託契約Webサービス「er-contract」についてお話を聞かせて頂きました。
事業内容
株式会社フジムラについて
解体業というと、どうしても荒々しいイメージがついてまわります。
当社はそういったイメージを払拭したく、解体現場近隣全方向への粉じん、騒音、飛散などに配慮し、地球環境の保全と汚染予防に積極的に取り組んでいます。
また、環境と労働安全のISO・OHSAS認証を取得しており、法令順守に力を入れています。
旧国立競技場解体工事の入札
旧国立競技場解体工事の獲得については、入札の1年以上前から準備をしていましたので、当社に決定したとき、担当者は思わずガッツポーズをするほど、この案件には力を入れていました。
受注のニュースは会社全体の団結力を益々高め、工期が短い事もあり、社員一丸となって気持ちを引き締めて工事に取り組みました。
導入の経緯
目的はコンプライアンス確保
平成25年6月にリバスタの2つのサービス「e-reverse.com」と「er-contract」を同時に申込みました。
当社代表の「今後は全て電子での管理を行いたい」という意向のもと、導入に至りました。その裏にはISOの認定取得企業としてコンプライアンスを強化したいという目的があったからです。
当初は、電子マニフェストWebサービス「e-reverse.com」に対応している業者が少ないのではないかと懸念していましたが、取引先の処理業者様へだいぶ普及してきました。
当社が元請としてマニフェストを出す機会が増えましたので、マニフェストの電子化は管理に関わる多くのリスクを回避する有効な手段のひとつだと思います。
紙と電子でのマニフェスト管理の違い
紙マニフェスト管理は、マニフェスト番号、廃棄物収集運搬業者・処分業者名や廃棄物の品目などの多くの項目をひとつひとつ管理表へ打ち込んで集計を行っていましたので大変な手間です。
大型の解体現場では、1つの現場でファイル6冊分もの紙マニフェストがでますので、集計はもちろん、保管にも手間がかかり、スペースも多く必要でした。
電子マニフェストになってからは、管理表に打ち込む必要がなく、そのまま集計できるようになり、保管スペースも不要になりました。
現場からも「A票の管理と保管、付合わせの手間がなくなって、事務作業の時間が短縮できた」という声があがっています。その他の業務に専念できる時間が増えたようで、導入したことによる否定的な意見はありませんでした。
導入効果
とにかく締結までが速い
契約内容が変更になった場合、紙面契約の場合は訂正印や契約書の再作成を行わなければなりませんでした。電子委託契約Webサービス「er-contract」になってからは、処理業者様と電話やメッセージ欄のやりとりで変更の契約ができます。
これまでは現場が終わると契約書のコピーやPDFを保管しなければなりませんでしたが、今はその作業が全く無くなりました。
現在、マニフェストと委託契約の管理業務を一人で行っていますので、こうしたITサービスを利用していかないと仕事が回らなくなると思います。
今後の展望
工事部と総務部、それぞれのご意見をお伺いしました
- 電子マニフェストWebサービス「e-reverse.com」で、官庁提出用に工事写真以外に車両の写真(積み込み前後)等もまとめて印刷がしたい。
- 同じ車両が何回転したか、廃棄物の種類ごとに集計したい。
- 電子マニフェストWebサービス「e-reverse.com」で現場と運搬経路を登録した際に、電子委託契約Webサービス「er-contract」にも情報が反映され、そのまま依頼したい。
- 電子委託契約Webサービス「er-contract」で、現場の委託先候補業者を登録する際に、廃棄物・数量等を指定して依頼をかけたい。
- 電子委託契約Webサービス「er-contract」で、契約書を都度開かなくて良いように契約一覧で運搬経路を確認したい。
インタビューにお伺いして
「妻や子が一つの願い父の無事」というスローガンは、創業者の藤村洋輔氏が考えたものだそうで、社員を思いやる高い安全への意識を感じました。
丸山様曰く、株式会社フジムラのみなさまは明るい性格の人が多いそうです。解体という危険が多い仕事だからこそ、活気のある雰囲気を保つことが更なる安全確保に繋がっているのではないでしょうか。
また最近では、可動式飛散防止カバー「Fシールド」を日立建機日本株式会社と共同開発されました。
Fシールドは破砕機の上方向にシールドがついたもので、破砕時のハイテンションボルトやコンクリートがら、鉄筋の破片の飛散を防ぎます。
破砕時に発生する構造物の破片は、重大な人身事故の一因になるため、それまではシールドを別の機材で吊って作業を行うのが一般的だったようです。
高い技術はもちろん、従業員の安全と周辺環境に配慮できる気持ちが長く受け継がれている株式会社フジムラ様だからこそ、旧国立競技場解体工事を受注できたのではないでしょうか。
丸山様 西村様 平岡様、ありがとうございました。
ユーザー概要
社名 | 株式会社フジムラ |
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URL | http://www.kaitai-fujimura.co.jp/ |
事業内容 | 総合解体工事業 |
所在地 | 東京都江戸川区江戸川5丁目20番77号 フジムラBLD1 |
設立 | 1980年 |
資本金 | 1億円 |
インタビューご担当者様