マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、産業廃棄物の処理の過程で排出事業者、委託を受けた運搬業者、処分業者の三者がそれぞれ手元に控えを保管する義務があります。ここでは、マニフェストの保管期間、保管方法、紛失した場合の対処法などを解説していきます。
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目次
1. 産業廃棄物マニフェストの保管期間
産業廃棄物の排出事業者が運搬、処分を委託する業者に交付する紙マニフェストは、A票~E票の7枚つづりの複写式伝票です。マニフェストの各票は、以下のような流れでそれぞれの業者が保管することになっています。
- A票:排出事業者が交付時に切り取って保管
- B1票:運搬終了時に運搬業者が保管
- B2票:運搬終了後に運搬業者から排出事業者に返送され、そのまま排出事業者が保管
- C1票:処分終了後に処分業者が保管
- C2票:処分終了後に処分業者から運搬業者に返送され、そのまま運搬業者が保管
- D票:処分終了後に処分業者から排出事業者に返送され、そのまま排出事業者が保管
- E票:最終処分終了後に処分業者から排出事業者に返送され、そのまま排出事業者が保管
それぞれの業者がマニフェストを保管する期間は、廃棄物処理法によって次のように定められています。
排出事業者
- A票:交付した日から5年間
- B2票、D票、E票:返送され、受け取った日からそれぞれ5年間
運搬業者
- B1票:B2票を返送した日から5年間
- C2票:返送され、受け取った日から5年間
処分業者
- C1票:C2票を返送した日から5年間
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2.産業廃棄物マニフェストの保管・管理
産業廃棄物マニフェストの保管方法について、紙マニフェストと電子マニフェストに分けてご紹介します。
紙マニフェストの保管方法
紙マニフェストの保管方法には、以下のようなものがあります。
- ボール紙などの厚紙を表紙にしてつづり、ひもで月ごとにまとめる
- 表紙つきのバインダーで閉じる
1年分をまとめて、大きい箱や収納場所に移すなどの工夫をすると、のちに探すときに見つかりやすくなります。
紙マニフェストの保管・管理には、作業の手間がかかります。また、5年間保管する必要があるので、バインダーなどを保管するスペースを確保しなければなりません。
電子マニフェストの保管方法
電子マニフェストの場合、データは情報処理センターで保管・管理されます。そのため、紙マニフェストのように、作業の手間がかかったり保管スペースを確保したりする必要がなく、保管義務もありません。マニフェストの保管・管理作業を効率化し、紛失のリスクを避けるには、電子マニフェストへの移行を検討するといいでしょう。
イーリバースの紹介
電子マニフェストは、紙マニフェストのデメリットを解消し、さまざまなメリットをもたらしてくれます。しかし一方で、導入の難しさや操作の難しさが挙げられるケースも少なくありません。 そこでおすすめなのが、電子マニフェストサービス「e-reverse.com(イーリバースドットコム)」です。イーリバースは、パソコン操作が苦手、難しい専門用語がわからないという方にも、わかりやすく使いやすいシステムです。主な機能、特長は以下のとおりです。
- 24時間いつでもスマートフォンやパソコンでマニフェストの登録、参照が可能。登録はあらかじめ設定された項目を選択するだけで完了するので、作業効率が大きくアップする。
- 法定必須項目をシステムで制御されており、入力不備や記載ミスが防げる。
- 報告期限が切れる前や超過してしまった際は、照会画面やメールで通知が来るので、法令違反のリスクを大きく低減できる。
- 導入前から導入後まで徹底したフォロー体制が充実している。
関連ページ:機能紹介 | e-reverse.com
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3. 産業廃棄物マニフェストの紛失時の対処法
産業廃棄物の最終処分が終了するまでには、時間がかかります。マニフェストの控えは運搬業者、処分業者から排出事業者に返送されてきますが、やり取りをしているうちに紛失してしまう可能性があります。
万が一マニフェストを紛失してしまった場合は、運搬業者や処分業者が保管しているマニフェストのコピーで代用することができます。代用できるマニフェストは以下のとおりです。
- A票:運搬業者が保管しているB1票のコピー
- B2票:運搬業者が保管しているB1票のコピー
- D票:処分業者が保管しているC1票のコピー
- E票:処分業者が保管しているC1票のコピー
コピーしたマニフェストには「A票を紛失したため、B1票のコピーを取り寄せて保管」といったように、代用であることがわかるメモを添えておきましょう。 なお、マニフェストの紛失後、すぐに対処せずに放っておくと、1年以下の懲役または100万以下の罰金に課せられる可能性があります。マニフェストの保管・管理をしっかりとおこない、紛失した場合はすぐに対処することが大切です。
再交付は原則として認められていない
紛失したマニフェストの再交付は、原則として認められていません。再交付を認めると、同じ産業廃棄物を扱うマニフェストが2つ存在することになるからです。また、委託した内容とは異なる虚偽の交付をしたとみなされるおそれもあります。
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4. 産業廃棄物マニフェストの保管に関するよくある質問
マニフェストは誰が、どれだけの期間保管する必要がありますか?
マニフェストの保管期間は、5年間です。票ごとに、どの業者が、いつを基準に5年間保管するかが廃棄物処理法で定められています。
排出事業者
- A票:交付した日から5年間
- B2票、D票、E票:返送され、受け取った日からそれぞれ5年間
運搬業者
- B1票:B2票を返送した日から5年間
- C2票:返送され、受け取った日から5年間
処分業者
- C1票:C2票を返送した日から5年間
紙マニフェストと電子マニフェストの保管方法にはどのような違いがありますか?
紙マニフェストは、ボール紙などの厚紙を表紙にしてつづり、ひもで月ごとにまとめます。
さらに表紙つきのバインダーで閉じるといった方法で保管・管理をおこないます。
一方、電子マニフェストはデータを情報処理センターで保管・管理してくれます。紙マニフェストのように保管・管理作業の手間がかからず、保管スペースを確保する必要もありません。
産業廃棄物マニフェストを紛失した場合、どのように対処すればよいでしょうか?
産業廃棄物マニフェストを紛失した場合は、運搬業者、処分業者が保管しているマニフェストのコピーで代用することができます。紛失後、すぐに対処せずに放っておくと、保管義務違反で罰せられることがあります。
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