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産業廃棄物のばいじん(煤塵)とは

廃棄物処理法では、産業廃棄物の種類について細かい定めがあり、その中の一つに「ばいじん」があります。産業廃棄物である以上、ばいじんの処理には正しい知識と方法を持って実行しなければなりません。しかし、一口にばいじんと言っても、その種類は複数あり、すべてをしっかりと把握できている方は少ないのではないでしょうか。ここでは、ばいじんの定義や具体例、処理方法について、詳しく解説していきます。

「産廃担当者が知るべき廃棄物処理法」を1冊にまとめました

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「産廃担当者が知るべき廃棄物処理法」を1冊にまとめました

新しく産廃担当者となった方向けに、廃棄物処理法を中心に知っておくべきことを簡単に紹介します。

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1. ばいじんとは

ばいじん(煤塵)とは、物を燃やした時に発生する煙やスス・チリ等の中に含まれる微粒子のことです。「大気汚染防止法に定めるばい煙発生施設、ダイオキシン類対策特別措置法に定める特定施設または産業廃棄物焼却施設において発生するばいじんであって集じん施設によって集められたもの」と定義されています。

またばいじんは、重金属やダイオキシン類を多く含む場合、特定有害産業廃棄物に分類されることも覚えておきましょう。

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2. 粉じんとの違い

似た意味を持つ言葉として、粉じんというものがあります。粉じんも、チリやホコリ等に含まれる微粒子のことを指す言葉であり、性質もばいじんと近いものがあります。

ばいじんと粉じんの違いは、「焼却によって生じたかどうか」が判断の基準になります。ばいじんは、物を燃やした時に発生したもの。粉じんは、物を破砕したり堆積したりした時に発生したもの。と覚えておくと良いでしょう。

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3. ばいじんの具体例

ばいじんとは、大枠には物を燃やした時に発生する煙やススを指しますが、具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • バグフィルター捕集ダスト
  • 集じん器捕集ダスト
  • 煙道・煙突に付着堆積したスス
  • 石炭灰
  • コークス灰
  • 製紙スラッジ焼却ダスト
  • SUSダスト
  • EP灰
  • 廃砂ダスト
  • 転炉ダスト
  • 鉄鋼ダスト
  • 電気炉ダスト
  • キュポラダスト
  • 各種重金属含有ダスト

もしも自社の排出するチリやススなどがばいじんに含まれるのかどうかの判断がつかない場合は、自治体などにしっかりと確認し、正しい処理をするように心がけてください。

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4. ばいじんの処理方法

ばいじんを処理する場合、埋め立て方法もしくは安定化方法、リサイクル方法のいずれかを選択することになります。それぞれの方法について具体的に解説します。

埋め立て方法

ばいじんを処理する場合、フレキシブルコンテナなどの容器に収納して管理型最終処分場で埋め立て処理されることが多いです。しかし、重金属が含まれるばいじんはそのままの状態で管理型最終処分場に埋め立てられないので、遮断型最終処分場で処理することになります。

安定化方法

遮断型最終処分場は数が少ないだけでなく、埋め立てられる容量が少ないため、安定化処理を行った上で処分するのが一般的です。安定化処理の方法は主に3つあります。

まず、コンクリート固化により、有害物質をコンクリート内部に閉じ込めてばいじんの飛散を防ぐ方法です。ただし、コンクリート固化すると廃棄物の容量が増大するため、処分場の処理能力などを考慮しなければなりません。
次に、キレート剤による固化という方法です。この方法を選択した場合、固化処理後に有害物質の溶出試験を行わなければなりません。試験に合格したもののみ管理型最終処分場に埋め立てることができます。
そして、廃棄物の減容を行うことのできる溶融(ようゆう)です。溶融後に残るスラグは土木資材や建築資材などに再利用することができます。

リサイクル方法

ばいじんはリサイクルすることが可能です。前述した溶融で残ったスラグを土木資材や建築資材としてリサイクルしたり、中間処理を行ってリサイクル改良土としたりすることができます。 リサイクル改良土にする際は、ばいじんを専用サイロに投入し、特殊固化剤や水などで造粒固化処理を行い養生します。そして、リサイクル埋め戻し材として盛土材や埋め戻し材などとしてリサイクルすることになります。

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5. まとめ

ばいじんは産業廃棄物として、産業廃棄物処理法に基づいて処理する必要のあるものの一つです。埋め立て処理や安定化処理などを行い処分するだけでなく、建築資材や埋め戻し材などにリサイクルすることもできるため、コストなどを考慮した上で最適な処理方法を選択するようにしましょう。

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